CT・MRIの記事で起こりやすい「医療情報のズレ」5選

キャリア・働き方

CTやMRIについての記事は、一般の人にも読まれる機会が多い。

しかし、検査を実際に担当している側から見ると、

「少し違うな」

と感じる説明もある。

文章として間違っているとは限らない。

ただ、現場の感覚とはズレている。

私は放射線技師として17年間、画像検査に携わってきた。

今回は、CT・MRIの記事をチェックするときに特に気になるポイントを5つ紹介する。


1.CTとMRIの違いを単純化しすぎる

「CTはX線、MRIは磁気を使う」

これは基本的な説明として正しい。

しかし、それだけでは患者さんが検査を選択する際の情報としては不十分なことがある。

検査時間、検査環境、検査目的、注意事項など、それぞれ違いがある。

記事では、

「何が違うか」だけでなく「なぜその検査を行うのか」

まで意識する必要がある。


2.「MRIは放射線を使わない」だけで終わる

これもよくある説明だ。

MRIはX線を利用する検査ではない。

しかし、

「放射線を使わない=誰でも安全」

という意味ではない。

MRIにはMRI特有の安全確認がある。

そのため、一般向けの記事では、

「放射線を使わない」というメリットだけを強調しすぎないこと

が重要になる。


3.CT=被ばく、MRI=安全という単純な構図

医療記事では、

「CTは被ばくするから危険」
「MRIは被ばくしないから安全」

という単純な比較になっていることがある。

しかし、検査にはそれぞれ目的がある。

重要なのは、

メリットと注意点を正しく伝えること。

一方だけを強調すると、読者に誤った印象を与える可能性がある。


4.造影検査の説明が不十分

造影CTや造影MRIの記事では、造影剤についての説明が必要になる場合がある。

ここでも、

「より詳しく見えるようにする薬です」

だけで終わってしまう記事には注意したい。

検査の目的や使用する造影剤によって確認事項は異なる。

そのため、

「造影=特別な検査」ではなく、どのような目的で行われるのか

まで説明できると、記事の質は大きく変わる。


5.患者さん目線で読んだときに誤解しないか

医療者が読むと意味が通る文章でも、一般の人には違う意味に受け取られることがある。

ここが医療記事の難しいところだ。

専門用語を正しく使うだけでは不十分。

「患者さんがどう受け取るか」

まで考える必要がある。


AI時代だからこそ「最後のチェック」が重要になる

AIは医療記事の制作にも非常に便利だ。

しかし、

「文章として自然」

「医療現場の説明として適切」

は同じではない。

AIで記事を作る。

専門家が内容を確認する。

一般の読者にも誤解なく伝わるように調整する。

この工程が、今後ますます重要になると考えている。


私は放射線技師として17年間、実際の検査現場に携わってきた。

CT・MRIなどの画像検査に関するコンテンツについて、

「AIが作った記事を公開する前に、現場経験者に確認してほしい」

という企業・メディア向けに、医療記事のチェック・監修を行っている。

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