AIが書きがちなCT検査の危ない説明を、放射線技師目線で直してみた

キャリア・働き方

AIを使えば、医療記事の下書きはかなり早く作れるようになりました。

ただ、医療や検査の説明では、
「それっぽいけれど、患者さんの不安を強めてしまう表現」
「断定しすぎて誤解を生む表現」
が混ざることがあります。

今回は、CT検査の説明文を例に、AIが書きがちな表現を放射線技師17年目の現場目線で直してみます。


AIが書きがちな悪い例

CT検査は大量の放射線を浴びるため危険です。
何度も受けると体に悪い影響が出る可能性があります。
造影剤を使う場合は副作用があるので注意が必要です。

一見すると、間違っていないようにも見えます。

でも、患者さん向けの文章としてはかなり危ういです。


どこが危ないのか

まず、
「大量の放射線」
「危険です」
という表現は、不安を強めすぎます。

CT検査ではX線を使います。
放射線を使う検査であることは事実です。

ただし、実際の医療現場では、検査の目的や部位に応じて必要な範囲で撮影が行われます。

また、CT検査の被ばく線量は検査の種類や施設、撮影条件によって変わります。
「危険」と一言で断定すると、必要な検査まで怖くなってしまう可能性があります。

次に、
「何度も受けると体に悪い影響が出る」
という表現も注意が必要です。

検査回数が多い場合に主治医が必要性を判断することは大切ですが、患者さん向けの説明では、怖がらせるよりも、
「不安がある場合は医師や担当スタッフに確認してください」
とつなげる方が現実的です。

造影剤についても同じです。

造影剤には副作用の可能性があります。
しかし、多くの場合は安全に使われています。
体が熱く感じることもありますが、一時的な反応として説明されることが多いです。

「副作用があるので注意」とだけ書くと、必要以上に怖い印象になります。


修正版

CT検査ではX線を使用して体の内部を詳しく調べます。

検査による被ばくはありますが、検査の目的や部位に応じて、必要な範囲で撮影が行われます。

不安がある場合や、過去に何度も検査を受けている場合は、検査前に医師や担当スタッフへ確認してください。

造影剤を使用する検査では、体が熱く感じることがあります。
また、まれに副作用が起こることもあるため、過去に造影剤で体調が悪くなったことがある方、アレルギーがある方、腎臓の病気を指摘されたことがある方は、事前に医療スタッフへ伝えてください。

直したポイント

今回の修正で意識したのは、次の3つです。

1. 不安をあおる言葉を避ける
2. 断定しすぎない
3. 患者さんが次に何をすればいいかを示す

医療系の文章では、正しい情報を伝えるだけでなく、
「読んだ人が必要以上に怖くならないか」
「逆に軽く見すぎないか」
のバランスが大事です。

AIは文章を整えるのは得意ですが、現場で患者さんがどこに不安を感じるかまでは読み切れないことがあります。

そこに、医療職の目線が必要になります。


放射線技師17年目として感じること

CTやMRI、レントゲンなどの検査は、患者さんにとって分かりにくいものです。

検査室では、

被ばくは大丈夫ですか?
造影剤って怖いですか?
何回もCTを撮って平気ですか?
MRIは体に悪くないですか?

といった不安が出てきます。

だからこそ、検査説明の文章では、専門的に正しいだけでなく、
一般の方に伝わる言葉に直すことが大切だと感じています。

AIで下書きを作る時代だからこそ、最後に現場目線で確認する価値はあると思っています。


対応できること

現在、以下のような文章整理を受けています。

・AIで作成した医療、検査系記事のチェック
・CT、MRI、レントゲン、被ばく、造影剤などの説明文整理
・患者さん向け検査説明文のたたき台作成
・医療資料、院内資料の文章整理

個別の診断や治療判断、医師監修業務は行っていません。

ただ、放射線技師17年目の現場目線で、
検査に関する文章をわかりやすく整えることはできます。

相談はXのDM、またはココナラからお願いします。


参考にした情報

国立がん研究センターのがん情報サービスでは、CT検査の流れや造影剤使用時の注意点が一般向けに説明されています。環境省の資料では、放射線検査による被ばく線量は検査の種類や施設によって異なること、X線CTは比較的線量が高めの検査であることが説明されています。日本放射線技術学会は、CT検査で使われるヨード造影剤や副作用時の対応について一般向けに説明しています。

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